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新たな防除技術 天敵(タバコカスミカメ)試験圃場を視察 トマト部会青年部
2024.12.09
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JAたまな中央集荷センタートマト部会青年部は、トマト黄化葉巻病ウイルスを媒介する害虫であるタバココナジラミ(コナジラミ)対策に積極的に取り組んでいます。
令和4年から新たな防除技術として、天敵(タバコカスミカメ)を使用した防除を試験しています。
12月9日には、部員や県職員、JA指導員らが参加し、玉名市天水町の圃場(ほじょう)で天敵の導入状況を確認し、情報を交換しました。
黄化葉巻病は芽先の葉が黄化して縮れ、株の成長が止まるウイルスが原因で発生する病害でコナジラミによって媒介されます。同病の治療法はなく、施設栽培では作物が全滅する場合もあるため、農薬防除やハウス内への侵入を防ぐなどの徹底した対策を行っています。
新たな防除技術として試験しているタバコカスミカメは、従来の天敵に比べ大型で捕食量が多く、コナジラミ類の卵や幼虫の他、アザミウマ類も捕食し防除効果が期待されています。玉名地域にも生息しているため、捕獲することで導入コストの削減が可能です。植物のクレオメをハウス内外で使い天敵の飛来、定着、増殖を図ります。
トマトの定植期から厳寒期までは、農薬防除やハウス内への侵入を防ぐなどの従来の対策を行い、温かくなる春先頃から天敵による防除でコナジラミの発生を抑えます。
現状はタバコカスミカメの繁殖も順調で、圃場内のコナジラミは農薬防除により発生が抑制されています。トマト部会青年部の中島聡弘部長は「コナジラミの防除対策はトマト黄化葉巻病の発生を抑制するためにも重要。今後も状況を確認し、導入を検討したい」と話しました。