横島干拓入植50年 当時の思いを共有

玉名市横島町と大浜町に広がる干拓地域が入植50周年を迎えました。

8月10日に同町のしあわせファームで記念式典が開かれ、地元住民や行政、JA役員ら約200名が出席し当時の思いを共有しました。

横島干拓建設事業は第二次世界大戦終了後の1946年に国の緊急干拓事業の一環として、食糧増産や自作農創設、農地造成などの目的で始まった。623.8ヘクタールを干拓し、615億5000万円と巨額の資金を投じて74年に工事が完了しました。

米作抑制という農政転換期だったため、工事途中に当初の営農計画を変更。試験栽培を経て、72年に米麦に代わる作物を野菜やい草、れんこんに決定し入植が始まりました。現在はトマトやイチゴなどの施設園芸を中心に多くの農作物が栽培されています。

式典は玉名市の専修大学熊本玉名高等学校の吹奏楽部「ベンチャーズ」による華やかな演奏で始まりました。

実行委員会の𠮷田稔委員長は「早いもので入植50周年を迎えた。今では見違える田畑になり、施設園芸などの農産物栽培が盛んな素晴らしい干拓地となった。今後も後世につなぐため、皆で協力し頑張っていこう」と挨拶。

特別功労者表彰では営農経営安定のため尽力した元熊本県議会議員の島津勇典さんに感謝状が贈られました。島津さんは「終戦後の厳しい食料事情の中で、立派な農地が完成すれば国民の食料需給に役立つに違いないと地域住民がこぞって干拓事業に賛成した。この思いを次世代の若い方に託し、今後の発展を願っている」と感謝を述べました。

横島伝統の潟担い節や「くまモン」によるくまモン体操などが行われ、会場は終始にぎわいました。

講演では横島干拓に最初に入植した福島武さんと松本スヱミさんが当時を振り返り思いを述べました。

来賓挨拶↓