乾田畝立て直まき実証実験

 玉名市岱明町の農事組合法人野口は、稲作の省力化に取り組んでいます。  水を張っていない乾田へもみ種を直(じか)まきすることで、 稲作の大きな作業負担である育苗作業を省くことができます。 同法人の田畑浩士組合長は「今までは、育苗から田植えまで多くの人手を必要としていたが、直播きは2人いれば作業できる。本格的に導入となれば、多くの需要があるだろう」と期待を込めています。

  同法人は構成員58人、管理面積約110㌶。5月下旬、圃場(ほじょう)約120㌃で多収米「たちはるか」などの種子をまきました。トラクターの後部に取り付けた直まき機は、畝を立てると同時に、播種(はしゅ)ができます。農研機構九州沖縄農業研究センターと共同で試験しました。同法人は、2018年、多収米「やまだわら」の直まき実証実験を開始。収量は、従来の水田への田植えによる栽培と同程度でした。

  田畑組合長は「米以外にも麦・大豆を1つの機械で播種できる。人件費削減による省力化は基より、コスト削減にも繋がるのではないか」と話しました。今後も実証実験を重ね、本格導入を目指します!