令和2年度JA熊本県女性大会

フレッシュミズ作文

絆に感謝 吉川 幸恵

 私は、玉名市で大玉トマト・米・麦・大豆の栽培をしています。結婚と同時に同居し、1女2男と3人の子宝に恵まれ、今は、義父母と私たち夫婦の4人でハウスの仕事をしています。

 5年前に次男が小学校入学を機に、本格的に農業をするようになりました。私は農業に就く前まで、看護師として働いていました。それまで、あまりハウスの仕事に関わることがなかったので、休みなく働く義父母たちに「大変そうだな~」と軽く感じていたと思います。夕食時に義父母たちが仕事の話をしていても、詳しく分からず話についていけなくて疎外感を感じる事がありました。

 私は、もともと何かを栽培したり、草とりなど苦手で、今でも両親からは「あんたが農家をするとは、思いもせんだった。よ~しよるね~。顔もシミだらけたい。よ~頑張りよる。」と感心されたりします。

 本格的な農業に携わるようになって感じたことは、「本当に大変だ!休みもなく働かないといけない。毎日手入れをしないと良いものは出来ない。」など農業に対しての大変さがよく分かりました。

 ハウスの仕事をするようになって、義母から「先に帰っていいよ。もうすぐ私たちも帰るけん。ごはんば作らなんど!」と言われました。私が看護師で仕事をしていた時は、職場から帰る途中で保育園へ迎えに行き、買い物をして帰り1人でバタバタと夕食を作っていました。でも、私も農業を一緒にするようになったら夫にもいろいろと協力してもらいたいと思っていたので、なんで、私だけ先に帰って1人でバタバタと夕飯を作らないといけないのか疑問に思い、夫と話し合いました。その時初めて夫の考えを知ったと思います。夫は「1人でしなくても、一緒に料理をしたり家事も出来ることはしてもいいよ」と思っていたことを言ってくれて、今では、2人で買い物に行き、私がメニューを決めて、下ごしらえ・準備・片付けをして、夫が料理をするようになりました。最初は、義父母もいい顔をしませんでしたが、今では、何も言わずおいしそうに食べてくれるのでホッとしています。

 夫と話し合ったときに、義母は、子育て・家事はすべて1人でしながら、農業ばかりしていたので、子供達とゆっくりする時間が無かったそうです。私には、自分と同じようになって欲しくないという想いで、少しでも早く帰って子供達の話をゆっくり聞いたり、宿題を見てあげたりする時間を作ってあげたいという気持ちで言って下さったと分かりました。

 今では、義母と何でも相談できる良い関係になったと思います。

。  昨年相次いで、義父母が入院しました。その時は、入院時の世話・家事・ハウスの仕事で、私はいつも以上にバタバタして張りつめた感じだったと思います。何があっても「どがんかなる」と言ってくれる大黒柱の義父や、楽観的で笑いが大好きな義母、どちらかがいない食卓は、静かで淋しかったです。子供たちも私には言わなかったのですが、同級生ママから、次男が「おばあちゃん入院してるので、淋しいって言ってたよ」と聞きました。子供も色々と感じていたけど、言えなかったのだと思いました。

  今は、皆元気になり、毎日ハウスの仕事を頑張っています。  子供達も時々お小遣い目当てですが、ハウスの仕事を一緒にしてくれます。最初は、ダラダラして一つの仕事にも時間がかかってましたが、今では慣れてきて要領よく出来るようになり、そのたびに成長したな~と感じることが出来ます。子供達が小さい時はなかなか休みが取れず、どこにも連れていってあげられませんでしたが、不満も言わず、手伝いまでしてくれるようになって本当に感謝しています。  私が、フレッシュミズ(若菜会)に入るきっかけになったのは、3年前長女がバレーボール教室に通っていた時に、先輩ママさんから誘われました。ハウスの仕事をするようになって自由な時間がなく、毎日仕事に追われ休みもなくクタクタになっていた時だったので、活動内容を聞き誘われた時は、私は社交的ではないので、少し不安もありましたが、加入しました。何回か活動に参加させて頂きフレッシュミズ活動の時間がとても楽しい時間になりました。活動内容としては、一年間の活動計画を決める会議という名の親睦会から始まり、トマトケチャップ作り・花の寄植・美容エステ・親子レクレーション・一年間の反省会で終わります。

 玉名支部の会員は、トマト・ミニトマト・いちご・スイカと農繁期もまちまちで、毎月フレッシュミズ活動をすることは難しいので、年に数回活動をしています。今年は、7月にトマトケチャップ作りをしました。私は、農繁期と重なり参加することが出来なかったのですが、今年から新しい会員が2名増え、楽しく美味しいトマトケチャップが出来たと聞きました。

 私が、フレッシュミズに入って3年目で支部長のお話が来た時には、私に出来るかと不安ばかりでしたが、「来れる時に来てもらって、出来る時にしたらいいよ」と先輩ママさんから言っていただいて、皆さんにサポートして頂きながら、どうにか頑張っています。これからは、会員数を少しでも増やして親子で楽しめるような事を計画できたらと思います。

 皆で、たわいもない会話して、笑いあって何かをする時間は、とても貴重で私にとってかけがえのない時間です。今までの、皆さんとの絆に感謝しながら、これからも毎日楽しみを見つけ仕事を頑張り、フレッシュミズで癒されて、過ごして行こうと思います。